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背伸びして上の学校に入るのがいいか、少し余裕のある学校で上位にいるのがいいか

背伸びして上の学校に入るのがいいか、少し余裕のある学校で上位にいるのがいいか

これも受験相談の上位3位に入る内容です。少し詳しく説明しましょう。中学受験でも同じですが、特に高校受験の方がよりわかりやすいので、例に挙げます。

中学3年生のAさんは、都立高志望。
ずっと地道に勉強して来たので、内申点はいい方です。
ただ数学がちょっと苦手なので、「自校作成」校は避け、共通問題の高校を受けるつもりです。

「都立高校合格の目安」では1000点満点の830-840点ラインに、小山台高校や竹早高校の名前が見えます。内申は40あるので(5科22、4科18)、どちらでも十分行けると言われています。ただ模試の判定では、大体B判定。塾の先生は、「B判定は十分な合格圏」と言うけれど、ちょっと心配です。

それに国語や英語の偏差値はいいけれど、数学がいつも50台の後半。入試は受かっても、入学後に数学がついて行けないのではないか、などと、こちらがもっと心配です。

お母さんも同じことを言います。そしてお母さん仲間から聞いた話として、800-810点ラインの三田高校や北園高校に入って、無理をせずに上位にいた方が、大学受験もいい結果になるのではないかと言うのです。

Aさんはどうすれば良いのでしょうか?

上記のAさんのようなケースでは、北園高校という選択も良いかと思われます。これも「個人差」の問題なので、決まった答えはないのですが、キーワードは「本人の性格」と「伸びしろ」だと言えるでしょう。

本人がチャレンジ精神や負けん気か強く、「高いレベルのライバルと競争しよう」という意思を強く持てる場合、上位校へチャレンジして、さらに伸びるケースが多くあります。
逆に気の弱いお子さんの場合、多少のゆとりのある環境のほうがいいようです。


また、受験までにどれくらい勉強をしていたか、これから伸びる「伸びしろ」がどれだけありそうか、その点も考慮しましょう。
目一杯勉強して来て、もうこれ以上は無理、という状態なら、やはりゆとりのある環境を選んだ方がいいかも知れません。いっぽう中3まではあまり勉強しておらず、まだまだやれる余地がある、そんな状態のお子さんなら、上位校でのチャレンジに、魅力がありそうです。

実際私の見聞した範囲でも、双方のケースがあります。負けん気が強くガッツ一杯の男子生徒は、「あそこでついて行けるかな」と言いながらS中学に進学し、ずっと上位で頑張って、最終的には一浪して東京大学に入りました。
一方、ある女子生徒は、高校進学の際にお母さんが、「ガンガン競争するタイプではないので、少しゆとりのある私立高に入って上位にいて、指定校推薦で進学するのが向いているのではないか」と考え、実際その通りにコツコツ勉強し、高3の夏に指定校推薦を決める時には、3つの候補の中から自分が最初に好きな大学を選んでいい、という状態になりました。「贅沢な悩みだな」というのが、その頃私が彼女にかけた言葉です。

これらは言問学舎の生徒の話ですが、顕著な例としては、愛知県豊田市の、市内で4番手ぐらいの高校に行った生徒が、高校ではしっかり勉強し、国立の名古屋大学に現役で合格した、というものもありました。いま少し幅を広げて考えれば、こうした例は枚挙にいとまがありません。


ともかく千差万別、あくまで個別の問題なので、お子さんのことをよく知っている、信頼できる先生に相談して下さい。
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