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言問だより

【 平成十九年 秋 号  】
小・中とも授業時間増の方向

学習指導要領改訂の枠組み案

九月末に、文部科学省から学習指導要領改訂の基本的な考え方と、小学校の教育課程の枠組み素案が示されました。
これによりますと、小学校では全体的に低学年で週2コマ、高学年で週1コマの授業時間増の上、総合学習の時間が若干減って、高学年での英語必修化などが盛り込まれています。
また中学校でも、全体的に週1コマの授業時間増と、総合学習の時間を減らすことで、国社数理英の5教科と保健体育の時間増が盛られています。
そのほか耳目をあつめるところでは、武道等の必修化問題が挙げられましょう。武道については、昨年改正された教育基本法の「伝統と文化の尊重」から来ているものと言われていますが、「強制」によって「尊重」の姿勢が身につくのか、という声も聞かれ、賛否こもごもの議論が続きそうです。
今回改訂される指導要領の施行は、早ければ二〇一一年春からということで、関係が深いのは現在の小学生以下のようですが、今やるべき勉強をしっかりやっておく必要は大きいと言えるでしょう。

区内小・中学校再編のその後

本紙前号でもお伝えしました区内の小・中学校の再編計画につきましては、五中と七中の統合のみが計画通り進行、他の学校の計画についてはいったん凍結され、新しくスタートした協議会で再度検討がすすめられるということです。今後も可能な限り情報を収集して、お伝えして行きたいと思います。

間もなく本格的入試シーズン

いよいよ十一月。「高校入試は三ヵ月後」と思っている方も多いでしょうが、推薦入試を軸にとらえると、その決定(相談)時期はもう目と鼻の先です。十九年春の都立高入試は女子を中心に高倍率の高校が続出しましたが、来春もこの傾向はつづく見通しですので、私立高の制度・情報を最大限に活用して、間違いのない受験戦略を立てていただきたいと思います。
本年度も次ページに、近隣の学校の十一月からの学校説明会等のスケジュールを掲載しました。高校のみならず、私立中受験生のみなさんも、体験授業や入試対策会などの貴重な行事を掲載しています。どうぞご活用下さい。

◇弊社塾舎を移転しました

私どもは、長らく創業地の本郷六丁目でご愛顧をいただいてまいりましたが、今年三月に、入居していたビル側の事情により現在地(西片二‐二一‐一二)へ移転いたしました。

新塾舎は一七号線から一本入った通りで、場所としては少々わかりづらいかも知れませんが、静かな立地であり、勉強にはもってこいの環境です。教室自体も従来の一・五倍の広さになりましたので、生徒諸君にのびのびと勉強してもらうことができるようになりました。近隣道路沿いの電柱広告および左下の地図、左の写真を目印に、お気軽にお立ち寄り下さい。

高校無償化について

教育の問題が巷でも議論されるようになって久しいですが、現場で子どもたちと接している側から見ると、どうにも論点が表層的な社会現象や、見た目の学力のみの方向に偏っているような気がします。大事なのは今、現在の子どもたちであり、かつ持続して、その子どもたちを育て続けることなのではないでしょうか。
一私塾の立場でできることには限りがありますが、縁あってめぐり合ったお子さんたちだけでも、より良い人生を送れるように、学力のみでなく、人として大切なことを教えて行きたい。そんな理想と信念を持って文京区で塾を運営し、五年目に入りました。このたび塾舎を移転して、ふたたび 新しいスタートを切るかたちとなりましたが、志は変わりません。「継続は力なり」の言葉をささえに、末永く皆さまのお役に立って行きたいと思います。

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漂うことば

真白なる雲に思ひを馳せながら夢を呼ぶなりことしの子らと

意味

(作)漂情 

自作の掲出で恐縮ですが、多くのお子さんたちをお預かりしていると、一人一人  
の個性、能力、可能性に、かぎりない夢を感じます。そしてまた子どもたちも、そ
れぞれに純粋な夢を持っています。ふしぎなもので、毎年毎年の子どもたちの個性によって、いわばその「代」の持っている「夢」のかたちに、その年ごとのカラーの違いが鮮明にあらわれます。夏休み、夏期講習のさなかに子どもたちと入道雲を眺めていると、みんなの夢が叶うようにと祈りたくなる、そんな折りの一首です。