- 中学受験をさせたいのですが、いつから通うのがいいですか?
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大原則から述べますが、「中学受験のための受験勉強」として、5年生・6年生の丸2年間が必要です。
新5年生の年度スタートは、当塾では3月15日、中学受験専門の大規模塾は2月上旬(その年の合格発表が一段落した直後)です。
もちろん、目標や個々の状況によって違いはあります。ひとつの目安として、首都圏模試で偏差値50前後以上の学校を想定するなら、やはり4年生の初めからきちんと塾で勉強するのが良いでしょう。
当塾では4年生の間は総合コースで、「基礎の力」と「考える力」を身につけます。
そして5年生から受験コースで「受験勉強」へと進みます。これが標準的なスタイルでしょう。
では、途中(5年生の途中、あるいは6年生になる直前など)から中学受験をめざすことは不可能か、と言えば、一概にそうしたものでもありません。 「偏差値」や「知名度」で受験校を選ぶのでなく、本当に子どものことを考えてくれる、子どもに合った学校を選ぶのなら、基準や選択肢はたくさんあります。
「丸2年間の受験勉強」が必要な理由の一つに、「4科受験」の制約があり、前述した目安はその条件の大まかな目安でもあるのです。
すなわち現在、偏差値50を超える学校はその多くが国・算・社・理の4科受験一本の傾向となっており、社会・理科の知識事項を覚えるためにはやはり2年間が必要だ、という実態が見えて来ます。
一方、2科・4科とも実施の学校で2科受験をするのであれば、この制約は弱まります。実際当塾では、6年生から受験勉強を始めるお子さんも受け入れて、受験を成功させています。その意味では、「いつから」の後ろの方の「締め切り」は、6年の秋では原則として無理ですが、ケースによっては6年生の1学期ぐらいでも、可能性はあると言えるでしょう。ところで「始める」方ですが、「受験勉強」でなく「勉強そのもの」についてなら、これは早いに越したことはありません。というのも、「5・6年の2年間」で必要なのはあくまで「受験勉強」です。国語を例にとると、この段階では「入試問題」に対応するための言わば「技術的な指導」を含めての勉強をさせることが避けられません。しかし本来の国語の勉強は、「技術的な指導」ではなく「文章を読み、ことばを通して、心を知る」ことですから、「技術的な指導」の要素が少なければ少ないほど、国語自体の勉強がしっかりできることになります(もちろん言問学舎では、5年・6年の受験クラスの国語の授業の中にも、音読とことば=心による指導のエッセンスを盛り込んでいます)。それがしっかりできるのは、中学受験をされるお子さんでは3年・4年のうちになりますから、早く始めることのメリットとしては非常に大きいものがあります。過去の中学受験生においても、この部分の授業をしっかり受けていた生徒の国語の成績は、高いレベルで安定したものになっています。